2011年1月28日金曜日

山中俊治さんの「デザインの骨格」ずっとブログで読んでいたが、本になって読むとまた違う感覚だ。デザイン本としては異例の売れ方!

とても良い本が出版された山中俊治さんの「デザインの骨格」ずっとブログで読んでいたが、本になって読むとまた違う感覚だ。デザイン本としては異例の売れ方で、今現在アマゾンで236位。快挙だ!特に僕が好きなトピックは、「iPhone3Gを解体して発見したボディの秘密。」「一筋縄でいかないデザイナー吉岡さん」「デスクランプ"トロメロ"建築家と照明技術者の共作」等々、もう挙げると切りがないユニークな視点を持った上質のデザイン・エッセイばかりだ。この本を読んだ人は、山中俊治さんの観察眼とパースペクティブな脳を通して「デザインと技術」の関係を考えることが出来る。






































こんな本です。(アマゾンから引用と再編集)
なぜ、Suica改札機の読み取り角度は13.5度傾いているのか?
「なるほど、デザインってそういうことだったのか!」デザイナーとエンジニア、両方の視点を持ち、腕時計や鉄道車両などの製品からロボットのデザインまで手掛けるなど、幅広い分野で活躍するプロダクトデザイナーの山中俊治氏。山中氏がSuica改札機の読み取り角度を13.5度とデザインした理由は一体何なのか?人々が見過ごしてしまうことに疑問を投げかけ、常に人とものの新しい関係を探求する山中氏の発想の原点を、ご自身が2009年から書き続けているブログ「デザインの骨格」の中から探っています。本書を読めば、「デザインが特別な技術や知識でない」ことが理解でき、普段の生活や自分の行動をデザインという視点で観察する習慣が身につきます。デザイナーのみならず、商品企画や商品開発など、クリエイティブに携わる全てのかたにおすすめの1冊です。


もう長い付き合いになった慶応の同僚でもある山中俊治さんの、最近の仕事を代表するSuicaなど全国のICカード改札機の原型のスケッチ。
























著者について
山中俊治(やまなかしゅんじ)、1957 愛媛県生まれ、東京大学工学部産業機械工学科卒業 1982~1987 日産自動車エクステリアデザイナー、1987 インダストリアルデザイナーとして独立、1991~1994 東京大学工学部助教授、1994~ LEADING EDGE DESIGN代表、2008~ 慶應義塾大学政策・メディア研究科教授。

雑誌PENで書いた山中俊治さんのエピソードの一部(2002.08.15

山中俊治は、僕が密かに「現代のレオナルド・ダ・ビンチ」と思っている。東大で機械工学を学んでからデザイナーになったという異才である。エンジニアとしての左脳とデザイナーとしての右脳が、彼のように両方とも優れている人間を、僕はほかに知らない。たいへん絵が上手い人だから、きちんと絵の勉強をしたのかと思えば、そんなことはない「マンガですよ」という。大学2年のとき、勉強そっちのけでマンガの模写に熱中してしまったんだとか。ついには黎明期のコミケに出品するまでになり、出版社からプロにならないかと誘われたというから本格派だ。どんな作品を?と聞くと、躍動感溢れる「熱血スポ根マンガ」だというので驚いた。普段の物静かな態度と余りにかけはなれているからだ。プロダクトデザイナーという職業も大学4年まで知らず、なんとなく機械工学とマンガの接点のように感じられたから志望したのだとか。

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